本番を体験しよう!

問題用紙の形式(縦向き/横向き),問題の配置や余白など,実物に近い紙面構成なので本番の臨場感が味わえます。まずはパラパラとめくって眺めてみてください。「これが志望校の入試問題なんだ!」と思えば入試に向けて気持ちが高まることでしょう。

入試を知ろう!

同じ教科の過去数年分の問題紙面を並べて,見比べてみましょう。

➀問題の量

毎年同じ大問数か,年によって違うのか,また全体の問題量はどのくらいか知っておきましょう。どのくらいのスピードで解けば時間内に終わるのか,大問ひとつにかけられる時間を計算してみましょう。

➁出題分野

よく出題されている分野とそうでない分野を見つけましょう。同じような問題が過去にも出題されていることに気がつくはずです。

➂出題順序

得意な分野が毎年同じ大問番号で出題されていると分かれば,本番で取りこぼさないように先回りして解答することができるでしょう。

➃解答方法

記述式か選択式か(マークシートか),見ておきましょう。記述式なら,単位まで書く必要があるかどうか,文字数はどのくらいかなど,細かいところまでチェックしておきましょう。計算過程を書く必要があるかどうかも重要です。

➄問題の難易度

必ず正解したい基本問題,条件や指示の読み間違いといったケアレスミスに気をつけたい問題,後回しにしたほうがいい問題などをチェックしておきましょう。

問題を解こう!

志望校の入試傾向をつかんだら,問題を何度も解いていきましょう。ほかにも問題文の独特な言いまわしや,その学校独自の答え方を発見できることもあるでしょう。オリンピックや環境問題など,話題になった出来事を毎年出題する学校だと分かれば,日頃のニュースの見かたも変わってきます。こうして志望校の入試傾向を知り対策を立てることこそが,過去問を解く最大の理由なのです。

実力を知ろう!

過去問を解くにあたって,得点はそれほど重要ではありません。大切なのは,志望校の過去問演習を通して,苦手な教科,苦手な分野を知ることです。苦手な教科,分野が分かったら,教科書や参考書に戻って重点的に学習する時間をつくりましょう。今の自分の実力を知れば,入試本番までの勉強の道すじが見えてきます。

試験に慣れよう!

入試では時間配分も重要です。本番で時間が足りなくなってあわてないように,リアル過去問で実戦演習をして,時間配分や出題パターンに慣れておきましょう。教科ごとに気持ちを切り替える練習もしておきましょう。

心を整えよう!

入試は誰でも緊張するものです。入試前日になったら,演習をやり尽くしたリアル過去問の表紙を眺めてみましょう。問題の内容を見る必要はもうありません。どんな形式だったかな?受験番号や氏名はどこに書くのかな?…ほんの少し見ておくだけでも,志望校の入試に向けて心の準備が整うことでしょう。そして入試本番では,見慣れた問題紙面が緊張した心を落ち着かせてくれるはずです。
※まれに入試形式を変更する学校もありますが,条件はほかの受験生も同じです。心を整えてあせらずに問題に取りかかりましょう。